2000年9月3日(日)


今年もまた行って来ました。 越中八尾・おわら風の盆 。
今年の人出は初日13万人、2日目12万人だったとか。3日目 もおそらく10万人を超えていたでしょう。人口1万5千人のこの町に、こんなに人が押し寄せたら、身動きも出来ない。
人ごみ大っきらいな私がそれでも飽きずに、10年間、通い続けるこの祭。ここには毎年新しい出会いと発見があります。


とにかく人、人、人…。
下手をすると、一度もおわら踊りを見ることも出来ず、 人だけ見て帰ったって人もいるほどの混雑。初めて行った頃はこんな狂気じみた混雑ではなく、もう少し情緒豊かなおわらを楽しめたものですが…。
こんな場面を撮影できるのも、奇跡に近い。ま、ちょこっとは町の裏道なんかを知ってる私は、踊ってくれていそうなところを目掛けて、サササッと移動。西町の踊りに出会うことができました。(^^)v


今年の出会いは、西町のパン屋さん「うす和」のお嬢さん・うすわさん。
なんと、富山のガードチーム「PEZ」のリーダーで、今年のJCGFのPEZのショウに、深く感じるものがあった私には、運命的な出会いでした。
彼女が八尾の出身だとわかったのは、ほんの1ヶ月ほど前。当日、ほんのご挨拶だけのつもりだったのに、お家に招いていただいて、御馳走にまでなりました。
ご家族やワンちゃんにまで歓迎していただいて、最初は遠慮していた私たちも、うすわさん一家のホットなおもてなしに、すっかりくつろがせていただきました。
やがて当日の昼間に行われていた富山県大会の話に及ぶうちに、彼女の経歴を聞かせていただき…。
もう、びっくり!(@。@


おわらの真髄は、観光客が引けた深夜から。でも一般観光の団体で訪れている私たちは、毎年11時前には八尾を出てしまいます。
深夜のおわらを見てみたい。これが、長年の夢でした。
うすわさんからも、町の人が自分たちのために踊る12時過ぎこそ、本当のおわらを見られると聞かされて「今年は 遅れてタクシーで宿まで帰ろう」と母と打ち合わせたのです。
ところが、最近は観光客が増えてタク シーを拾うのも至難の技とか。(TOT)
がっかりしている私たちを見かねて、毎年泊まっている宿「牛岳ユースハイランド」の専務・山岸さんが「よっしゃ、わかった。今年は大サービスしよう。いったん、他の団体さんと一緒に帰って、それからもう一度、町に出てこよう」と言って下さったんです。
「うわ〜〜。うれしいぃ!」
この専務、宿泊者につきっきりで世話をしてくれる人。せっかくおわらを見に来ても、混雑が激しいので十分に楽しめない人もいるからと、宿でおわら踊りの講習をして下さったり、周辺のエピソードをお話して下さったり。 この人との出会いが最初にあったから、今もここに泊まることにしているのです。
今年も初日からつきっきりで世話をしてくださってるので、3日目のその日はかなり疲れも出ておられたのに、私たちのために、無理をしてくださいました。


いったん宿に帰ってからまた専務の車で町に戻ってきたのは、12時過ぎ。
夜明かしでこの町に残る観光客も年々増えているようですが、さすがに1時間ほど前の喧噪は消え去っています。
夜食後、町の揃いのゆかたを脱いで、思い思いの自分のゆかたに着替えた人たちが出て来て、自分たちのおわらを始めていました。
三味線だけで、あるいは三味線と胡弓だけでおわら節を奏でている組。 ゆらりゆらりと体をくねらせながら、キーの高いおわら節を唄いながら歩いていく組。そして、すっすっと手を伸ばし足を踏み出して踊り過ぎていく組。かつて踊り子であった人も加わって、町ごとから出たいくつもの組が終わりのないおわらを繰り広げていました 。

静寂。
その一言しかありません。
見る人も、静かに静かにあとをついて歩きます。
私たちも何も言わず、ずっとあとをついて歩きました。
人が溢れかえっている時には、よほどそばまで近付かないと聞こえない三味線と胡弓の音が向こうの角から、あちらの筋から密かに近付いては遠ざかり、また近付いてくるのが聞こえます。

このままずっと朝までついて歩きたい思いを断ち切って、2時過ぎに町を離れました。
10年もこの祭に通って、でもこんな思いを味わえたのはこれが初めて。山岸さんありがとう。
宿泊先がないからというだけの理由で団体旅行に参加し続けてきた私たちですが、来年は、夜に現地に入って、そのまま夜を明かし、朝の電車で帰ってくることに決めました。
始発電車は、おわらで見送ってくれるそうです。(^^)


今年のおわらでお世話になった人たち

牛岳ユースハイランド専務・山岸さんはじめ牛岳のみなさん、うすわさんとうす和のみなさん、いつも行くおでんやさんのみなさん、山岸さんの知り合いの喫茶店(すみません、名前覚えてません(^^;;)の御夫婦、ほか八尾のみなさん、朝日旅行・下司さん、国際興業バスの運転手&ガイドさん。

ありがとうございました。

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