ochi's essay room

 

かずさんの
ひとりごと

 

ちょと変わった人間学?!

ささみの会

 知る人ぞ知る、「ささみの会」ってなんぞや? 知る人と言っても、きっと10人にも満たないだろうが・・・。
 40歳前後になる女性3人が中心の自然発生した集まりだ。そう、ささみは、あの鶏肉のささ身である。一言で言えば「もう油はのってないぞ、しかし砂ずりにはならぬよう頑張ろう」ってなわけ。何に頑張るかは具体論はないが、とにかく何でもただのオバタリにはなりたくないアガキなのだ。これが、コンセプトとなると常識も当然、世間の常識がささみの常識になるとは限らない。
 例えば、こんな例がある。某地域の少年サッカーチームのコーチと、保護者である母親が”できちゃっている”って噂に、恐ろしや、他の母親たちが力を合わせ、何班かに分かれ、ある日、尾行し現場を押さえたとか。そして、その生徒までも含め3人を脱会に追い込んだ。「風紀が乱れる」ってことで。それを耳にした「ささみ」の3人。「風紀を乱しているのは、どっちや」「皆の完全な嫉妬、やっかみやね」てな具合。若いコーチが相手にしてくれなかった、自分が選ばれないことに、怒っているのでは?
  また最近では、ちょっと知り合いの女性が亭主と二人の子供を捨て、男と逃げた。この女性は私たちより10歳は年上だ。「すごい!」道徳感は別として、その情熱、恋愛をしたという事実に拍手を送ってしまう。
 女も40になると世間の目が極端に変わる。どこでも、誰も女としては見ていない。あからさまでないとはしても、リップサービスを持ち合わせている人にしても、目が違う。だが、女はいつまでも乙女の心を持っている。このギャップで何故か女はグルメに走るか、カルチャーに走るか、男に走るか・・・となる。
 さて、「ささみ」は、グルメに走るほど暇が無い。カルチャーに走るほど勉学精神に富んでいない。男に走りたくは無いが、走らないといけないのも現実。あ〜あ。


ささみの会・入会資格

 ささみの会といっても特別何をする訳でもない。時折、電話で馬鹿話をしたり、2〜3か月に一度、大したこともない遊びをするくらいである。
 が、たまに、「私もささみのメンバーに入れて」という、変わり者がいる。だが、正直なところ、ささみの会に入会資格なんてものは無いのだ。これは、本人が好む、好まないに関わらず、一度遊んで「あれは、ささみの資格あり」「あれは駄目」とか勝手に決められてしまうのだ。
 では、その基準とは何かと考えると、はっきりしたものは無い。まあ、最低基準は、夜に外出できないという、自分の意思が通用しない環境の女性は駄目だ。
 ささみのメンバーになれなかった女性がいる。彼女の亭主は養子では無いが、彼女の実家の家業で生計をたてている。亭主は働き者だが、彼女は不満をいっぱい抱えていて、別れるという喧嘩は日常茶飯事。とうとう、意を決した彼女は、亭主に内緒で離婚届けを出すという強行突破をした。だが、すぐに泣き付いて入った実家の父に、彼女の思いもよらず叱られてしまった。「亭主に何の落度も無い。出ていくのはおまえだ。子供を置いて出て行け」と。それで、彼女はひるんだ。すぐ様に、また結婚届けを出したのだ。
 別れる別れるといいながらも長年何の行動も起こさなかった彼女が、まあ、やり方は人道に外れるが、行動をしたことには、今後力を貸したいと思っていた。が、彼女は、亭主や子供への愛情からでなく生活の経済的な不安から、いとも簡単に2日で元のさやに納まった。何の努力もせずに、一歩も自分の足で歩み出さずにだ。意地は、覚悟はなかったのか。
 振り回された、ささみのメンバーは怒った。「頑張れよ・・・」。当然、彼女はささみのメンバーにはなれなかった。


うさぎと亀

 人間はうさぎ型と亀型に分けられる。それぞれに大きな特徴がある。
 まず、うさぎ型。これは、感性で生きているところがある。ラタタ、ラタラタうさぎのダンス〜・・・というように楽天的だ。そして、よく言えば世渡り上手。器用に跳び渡って行く。
 それに比べ、亀はそんなに器用には跳べない。もちろん跳ぶことが出来ない。重たい甲羅を背負っているからだ。亀は時に、うさぎを恨めしく思うが、この甲羅が無くては丸裸で、不安に陥り、生きていけない。こつこつと一歩づつ進む。「そんなダンスばかり踊っていると、いつか痛い目に合うに決まっている。亀が万年生きるのも、ちゃんとお天道様は見てくれているからだ」ってな具合。日本人はこのタイプが圧倒的に多い。亀社会だ。近年ではうさぎ型が多くなってきてるようだが。
 さて、カップルだが、どうしたものか、うさぎと亀の組み合わせが多い。うさぎ同士の愛は長続きしない。亀同士は結構、仲良く重なりあって生きている。問題はうさぎと亀のカップルだ。どちらが強いのか力関係で異なるが、亀が強い場合、「うさぎは変な形だぞ」と真面目に矯正にかかられる。
 毛を剃られ、変な甲羅を被されてしまうので、ダンスはもちろん踊れなくなる。時には耳さえも切られてしまうかも知れない。とにかく、身動きが出来なくなるのだ。
 そして、うさぎが強い場合、亀はうさぎのその日の気分によってはえらいめにあう。上に乗っては しゃいだり、時には仰向けにひっくり返されたりする。先に走って行き、「もっと早く歩けないのか」と怒ったかと思うと、疲れた時には上に乗って、歩けと言い出す。
 始めは、どこへでも跳んで行ってしまう、うさぎが、視野に入らなくなると不安な亀だが、そのうち、正直ホッとしたりもする。
 だが、亀は真面目なので、始めたことは途中で投げ出すことが出来ない。別れたいと思っても、自分からうさぎを見放せない。うさぎの気が変わるのを密かに望んだりもする。そして、その気持ちは甲羅となり、また分厚く、立派になり、重たくなっていく。


カード切り

 「ええ格好しい」という関西弁がある。格好をつける人のことだ。この、ええ格好しいとは少しニュアンスが違う。交際の中で、特に初対面では、自己紹介に含めて、このカードはそれとなくきられるのだ。そして、きられたカードを見ながら、相手の手を読んでいく・・・。「父が会社をしていますもので」「今日は○○の役員会がありまして」「主人は出来が悪くて、主人以外、皆東大出の家系ですのに」などなど、これほどまでとはいかなくても、少なくともこれに似た光景はよく見られる。
 これをきられた時は「はは〜」と水戸黄門の印籠を差し出された時のような態度を礼儀とするものである。そして、それだけではいけない。それに見合ったカードをこちらも差し出さなければならない。そのカードによって、今後の付き合い方が決まるのだ。「あの馬鹿とは付き合えないな」とか「貧乏人は相手に出来ないな」ってなことにもなる。こうして、文字にすると厭らしいものを感じるが、日本社会はこれで成り立っていると言っても過言ではない。
 特にトップに位置する人間ほどこのカードが必要であり、出すカードと出すタイミングさえ誤らなければ、偉大な力を発揮するのだ。(まあ、カードきり同士の対話は結構、客観的に見ると滑稽な場面ではあるが)。
 それだけに日頃このカード集めの努力は怠れない。名誉、財産、容姿、知識、男にとっては妻だけでなく、連れて歩く女さえもカードになってしまう。しかし、このカードは結構重たい。家に帰り着いたら、服を脱ぐ前にもこのカードは片付けられ、ふぬけた顔をさらけ出す。
 しかし、中には何がカードとなるのかさえ分からない手合いがいる。これは、友人にはもってこいの人物だ。要するに気を使わなくていい相手である。まあ、もうカードがカードとして、通用しない仲になっているともいえるのだが。
 とにかく、古びて黄ばんだカードだけは間違っても出さぬようにご用心。笑われますよ、影で。


補助輪とかたつむりの殻

 最近、離婚した女が言った。「あんな男でもいなくなれば、殻が無くなった「かたつむり」のようで、背中がヒリヒリして、世間の風が冷たくしみるわ〜」
 私のように、離婚して15年、そんなことは忘れてしまっていた。知らず知らず背中の皮が固くなっているのかもしれない。亭主がいない寂しさより、いない自由が勝ってしまうと、そう、殻が無いほうが動きやすい、身軽である。ただ、自転車は自分でこがないとこけてしまう。疲れてもこがないといけない。だが、自分で行きたいように行ける解放感は捨て切れない。そこで、補助輪があればいいと考えた。補助輪はつけてみたが、これがなかなか難しい事に気付いたのだ。補助輪が大きすぎるとだ、勝手に主導権をとろうとする。曲がりたくても曲がれないこともある。これでは、一人で生きている意味が無い。それに、振り回されてしまう。片寄っていくのだ。
 で、二つ付ければ問題は無いと考えた。だが、また、これも難しい。同じものが無いのだ。ということは、大きさや形が違うので益々、運転がしにくいではないか! 右や左や振り回される。
 で「かたつむり」だが、ふと周りを見回してみると、なんだ、ほとんど皆が殻を背負っているではないか。「私も殻が欲しい」。自転車こぐのを止めて、殻を背負って皆と同じ様に、「私の殻よ」って言いながら、ゆっくりと歩きたいではないか。
 そこで、殻探しを始めたが、いい殻は皆、中に「かたつむり」が入っている。落ちている殻でいいのはまだ見当たらない。派手なのはパス、大きすぎるのも嫌、小さくてベレー帽みたいのも不細工だ。普通のがいい。ちょっと渋めの落ち着いた柄の、私の背中を守ってくれそうな、大きさのがいい。だが、見つからない。まだまだ、私の殻探しは続いている。しかし、友人いわく、「もう10数年したら、殻が無い、かたつむりも増えているから、そのころには裸でも格好悪くないよ」。てことは、見つかるものかって思っているな。

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